静脈やリンパの流れは、からだにおける家庭ごみの収集に似ていることを前回お伝えしました。
さて、もうじき年末年始のお休みに入りますよね。残念ながら、今年は例年より少しお休みが少ない気がします。
ごみ収集車はこのお休みの間は来なくなりますが、みなさんのご家庭のごみはどうなっていますか?
生ごみはにおいを放ち、いっぱいになった燃えるごみの袋が何個もころがっていませんか?
たとえ、お休みでなくても、ごみ収集車がいつも通る道が災害で通れず、迂回する道もないところでは同じように、ごみが山のようにたまりますよね。
この状態が、からだの「むくみ」と似ているのです。言いかえると、皆様のご家庭が体の細胞で、家の中にごみがたまっている状態がむくみとなります。
からだには休日はありませんので、ごみ収集車の通り道である静脈の流れが悪くなれば、定期的なごみの収集ができなくなります。これが、足の甲から上に向かってだんだんむくんでくる原因です。
ここで大事なのは低いところからたまり始めるということです。静脈をながれる血液は雨どいにたまっている水のように下にとどまりやすいので、体の中で一番低いところからむくみます。
一般に、むくみは血液の流れがよどむことで血管からしみ出てきた水分が、皮下脂肪のなかに池のようにたまることが原因なのです。しかし、むくみは下肢静脈の血流異常のみから起こるような単純なものではなく、いろいろな病気とのかかわりがでてきます。
次回は、そのむくみの種類についてお話ししましょう。